春に新人がやってきたころ、「夢を持つキッカケ」がスタートしました。それから、はや3ヶ月が過ぎようとしています。新緑の薫りが蝉時雨にとってかわり、酷暑といわれて久しい季節はやはり今年も体に堪えます。とりもなおさず「暑い!」という言葉に何とも代わり映えしないと感じる反面、「会社のみんなは、その家族は大丈夫かな」と思うことが増えたのは年の功でしょうか。
「夢を持つキッカケ」の講話も今回が最終回です。季節よりも熱い新人・幹部候補生たちにとって、この講話はタイトル通りの「夢を持つキッカケ」となったのでしょうか。これまで様々なお話をさせて頂きました。ここで講話の総括しようかと考えたのですが、皆、同様の話にやや食傷気味だと困りますし、何より「ひねりがないな」と思いとどまりました。では何の話をしようかと思案している最中に目に留まったある言葉がありました。これまで、常に傍らにあった言葉です。
「社会に求められる“組織”の、求められる“人材”に!」
「感動してもらえるほど、生きている価値の高い“人材”に!」
改めて読み返してみて感じることがありました。いや感じるというよりは、井戸の底から湧き上がるように浮き上がってきた記憶に近い感覚。何だか不思議な感じがしましたので徒然コラムのとおり書き綴ってみましたが、それはこの言葉が生まれる源であった「私自身の思い」でした。中田商事を創業し経営して行く中で感じ、考えるうちに醸成された言葉。私が追い求め、そして社員も同様に追い求めるもの。この言葉が生み出された心の風景がそこにありました。
人生において、仕事においての「メリハリ」
- 集団においては他者責任にしがちな側面があるが、自己責任の集合体であるべき!
- ケツ(目標)を決めて、イメージし、日々を計画的・具体的に行動する!
- 周りを活用しながらモチベーションにもメリハリを!
- メリハリのある姿勢に対して協力者が現れ、達成スピードが上がる!
|
「素直、素直、素直!」
- 他力本願は「他人を変え」たくなる、素直な人は「自分を変え」、他人が「変わる」!
- 教えを乞うよりも、素直になり吸収する!
- 「忘れることのありがたさ」自分の生きるパターン(基軸)に、必要なことを吸収する!
- 「苦労」とは素直な心で受け取れば、「経験」となる!
|
「創業は易し、守勢は難し!」
- 社長とは「お金持ち」ではなく、「責任持ち」
- プラスの財産だけではない、マイナスの財産もある!
- 決済できる「金嵩」が増えることを楽しむ!
- 「権限」を持ちたい一心が、経験を経て、やがて「本質を捉える」ことへ
- 「経営者」と「創業者」では瞬発力と持続力が違う!
- 「進化論!」強いものが残るのではない、基軸を持ちながら、適応できるものが残る!
- “食える”ことが頑張らない子どもを産む!頑張る環境(社会)創出へ!
|
日々、仕事に邁進し突き進んでいた創業時期。様々な成功と失敗を繰り返す中で様々な出会いがあり、それに乗算する思念が心をよぎりました。そして、それまでおぼろげであった進むべき道をやっと見つけることができました。いや、見つけたというより再発見といった方が良いでしょうか。進むべき道とは、1から15の思いを実践していくことで自ずと定まるもの。そしてその道を歩むことで、
社会に求められる“組織”の、求められる“人材”、
感動してもらえるほど、生きている価値の高い“人材”
に成長できる環境を具現化すること。
そうだ、これが私の使命であり人生なんだと再び認識しました。そう、中田商事はこの環境をもたらす器であり、反応炉であり、増殖炉であったのです。
気がつくと一個人の思いを超えた、何だか大局での話のように思われるかもしれません。しかし、社会に対して常に「何かを発信し続ける」中田商事のエネルギーはまさに、私のこの思いがその炉心となって生み出されていたのです。
本当は、もう少し長く語っていただいたのですが、申し訳ございません。終演の時間がやってきました。さて、彼らがその後どのような活躍をし、成長するのか、非常に楽しみです。続編は弊社のサイト内のリレートークやサンクスボイスにて見ていただけるかと思います。
シリーズとしてはまとまったものになりましたが、私自身も非常によい時間となりました。不定期更新の徒然コラムですが、引き続き御愛読くださいませ。 |